違いを簡単に説明
「健診」は自分の健康状態を調べ、病気を予防することを目的とした健康診断のことです。一方、「検診」は特定の病気がないか調べるために行う検査のことで病気の早期発見や早期治療が目的です。
「健診」には様々な種類がある
健康維持に欠かせない健診ですが、職場健診、学校健診、特定健診など様々な種類があります。その中で最も一般的なのが、一般健康診断と呼ばれる定期健康診断や特定健康診査です。
定期健康診断は、法律(労働安全衛生法)で事業主が労働者に対して少なくても年に1回、実施することが義務づけられている健康診断のことです。身体測定や血液検査、尿検査、胸部X線検査などが主な内容です。
また、定期健康診断には雇用時の健康診断、6ヶ月以上海外に派遣される労働者の健康診断、給食従業員の検便、深夜業(午後10時から午前5時までの時間帯の業務に6ヵ月間に月平均4回以上従事)の従業員が配置転換の時に行う健康診断、6ヶ月に1回、定期的に行う健康診断などがあります。
特定健康診査はメタボリックシンドロームに特化した健診のことです。40~74歳の人が対象で、生活習慣病の予防と早期発見が目的です。検査で生活習慣病のリスクが高いと判断された人には、保健師や管理栄養士から指導を受けることになります。
特定の病気を見つける「検診」
検診は特定の病気を発見するために行う検査です。検診の代表例がいわゆる「がん検診」ですが、がん検診には対策型がん検診と任意型がん検診の2種類あります。1つずつ詳しく見ていきましょう。
対策型がん検診は、5大がんといわれる「胃がん」「大腸がん」「肺がん」「乳がん」「子宮頸がん」を早期発見するために自治体が一定の年齢範囲の住民を対象にした検査です。公共的な予防対策なので自己負担も少なく、500円程度で検査を受けられます。
任意型がん検診もがんの早期発見・早期治療を目的とした検査です。対策型がん検診以外の検診が該当しますが、検査方法や実施体制は医療機関によって異なります。任意型がん検診の代表的なものが人間ドックで、定期健康診断のような基本的な内容に加え、胃カメラやCT、MRIなど様々なオプションが用意されており、検査項目が多いのが特徴です。様々な角度から体の異常を総合的に調べることができます。