がんの割合は2人に1人
2人に1人ががんになる時代だといわれていますが、がんは自覚症状がほとんどありません。そのため、普段から運動や食事、禁煙など健康に気を配り、一次予防に努めることが大切です。しかし、それだけではがんを防ぐことはできないでしょう。症状が進行し転移すると完治が難しくなり、治療費も高額になるため、なるべく早い段階でがんを発見し治療を開始することが大切です。
近年は検診による発見精度が向上しています。また、医療技術の進歩により、多くのがんは初期段階で発見すれば完治することも可能になりました。がん検診は職場や自治体が実施している検診や人間ドックで受けられるので、定期的に受診するようにしてください。
がん検診のメリットは何といっても、早期発見・早期治療によってがんによる死亡リスクを減少できる点です。自覚症状が出てから医療機関を受診した場合、すでにがんが進行しており治療が難しいケースも少なくありません。しかし、検診で初期段階に兆候を発見できれば治療も早くはじめられるため、完治も可能です。また、がん化する前に病変を発見できるのでがん予防にもつながります。
検診を受ける目安
がん検診は部位ごとに検診を受けるタイミングが異なります。
例えば、喫煙との密接な関係が科学的に証明されている肺がんですが、非喫煙者も発症することがあるため40歳以上の男女に年1回の受診を推奨しています。
肺がんに次いで多いのが、胃がんです。食生活や生活習慣の変化により患者数はやや減少傾向にありますが、ピロリ菌による慢性胃炎や塩分の過剰摂取が深く関係しているため、40歳以上の男女は年1回の検診を受けることを推奨されています。
肺がん、胃がんに次いで日本人に多いのが、大腸がんです。大腸がんは食生活の欧米化に伴い患者数が増加しています。40歳以上の男女は毎年検診を受けるようにしましょう。
女性、特に若い世代に増加しているのが、子宮頸がんです。子宮頸がんは早期発見すれば治療もしやすいので、20歳以上の女性は2年ごとに検診を受けるようにしましょう。
壮年の女性に多いのが、乳がんです。35歳以上の死亡率が増加しており、死亡者数も年々増加しています。乳がんは早期発見が重要なので、40歳以上の女性は2年に1度検診を受けるようにしてください。
がん検診の目的や申し込み方法については、がん検診を推進している公益財団法人日本対がん協会の公式サイトから確認できます。
- 民間の立場でがん対策に取り組んでいる団体で、がん予防やがん検診について詳しく解説しています。
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